イケメンで、自信家の彼。
今、僕がいるこの会社のグループ会社にいる、僕と同年代の社員の一人。
その彼を見ていて思うのは、自分とは全く正反対の人間だろうなあということ。
積極的で、自信家。そして、とにかく声が大きい。
仕事上で、どうしても話さなければならないことがあって、電話では何度かやり取りをしていたのだけど、彼とやり取りをするたびに、僕はその雰囲気と、電話口からも溢れるその自信に、思わず尻込みしてしまう。
僕は、どちらかといえば、まず、すぐに謝るタイプだ。
スミマセン、ごめんなさい。が口グセ。
自分が良かろうが悪かろうが、まずは謝罪から入る。本当は自分が悪いなんて、これっぽちも思っていなかったとしても、とにかくまずは自分の非を認めるような言葉を放つという感じ。それが、僕がこれまでにいくつかの場所を渡り歩いてきた中で学んだ、僕なりの身の守り方であり、仕事の仕方でもある。
でも、それを見事に覆しているなと思うのが彼だった。
たとえ自信がなくとも、わからなかったとしても、その声と雰囲気とで、相手を納得させてしまうような魅力がある。
言っていることをよくよく聞いて、後で調べてみたりすると、全然間違ったことを言ってたり、そもそも知識として間違っているじゃないかということもあるのだけど、それを言われたときに、「はい、そうですね。」と、思わず頷いてしまいそうになるのだから、すごい。
これまでの生き方が、根本から違うのだろうなと思う。
見た目もイケメンで、高身長。スポーツ万能でサーフィンが趣味な彼は、まるでテレビ局の新人アナウンサーみたいだなと、初めて見たときに思った。女性にもまずモテるであろうし、男にも気に入られる(コッチ的な意味でなく)タイプだと思う。
それに加えて、あの自信家ではもう、目立つことこの上ないのだ。
そんな彼を見ていると、正直うらやましいと思うこともある。
自分ができないことを、当たり前のようにこなしている人がこんなにも近くにいると、すごすぎて、言葉も出ないのだということを知った。