ゲイなのに、ノンケぶってみたり。
ゲイなのに、なぜか彼女がいることになっていた僕。
そして、現在はその人と別れて、新しい彼女を募集中なことになっている僕。
好きなタイプは、自分より少し背が低くて、少しふくよかな女の子、なことになっている僕。
職場で、急に始まる女性の下着話には、恥ずかしくて顔が赤くなっちゃうことになっている僕。
でも実際には、彼氏がいた。
そして現在はそいつと別れて、新しい彼氏はもとより、友だちを探したいと思っている。
好きな女の子、じゃなくて、男の子は、背も身幅も普通で良いし、どっちかといえば、中身のほうが大事。
職場で始まる下着話には興味が無いし、どうせなら、透けて見えるブラ線よりも、スーツリーマンのプリケツのほうが好きだ。
でもね、どっちも自分なんだよな。
一方は本物の自分で、もう一方は、その本物を守るために現れた、もう一人の自分。
もう一人の自分は本物よりも、少し大胆で、少し気が弱い。一見、素直そうだけれども、ブレない軸を持っている。
みんなに好かれたくて、嫌われたくなくて。なんとかその場をやり過ごして、本物の自分に、バトンタッチをしたいと思っている。
朝、家を出てから、夕方帰るまで、一日の半分を過ごすための自分。
今日は自分に、お疲れさまを言いたいな。