夢追い人。
3年ぐらい前、アプリを使っていろんな人と実際に出会っていた時に、その中にオーボエをやってる人がいた。
大学の音楽系の学部に通いながら、実際にクラシックのコンサートでも演奏していて、それでお金も稼いでるような人だった。
一度、現役で入った四年生大学を卒業後、再度、音楽を学ぶために大学に入りなおしたというのだから、素直にすごいと思った。
初めてメッセージをもらってから、一か月ぐらいの間、頻繁にやり取りをしあって、そのうち会うことになった。
年齢は自分より2つ年上で、その彼も同じ神奈川県内に住んでいたことから、そんなに会うことに抵抗はなかったかな。
待ち合わせは、横浜駅。行先は、僕が予約しておいたチェーンの居酒屋。
お互いの近況とか、ゲイとしての気づきの話とか、他愛もない話をしてたんだけど、なんとなく、この人とは2回目は無いんだろうなという直感があった。
その後、実はもう一度会う機会があって、その時は、焼肉を食べに行ったけど、それが最後。連絡自体は、途絶えながらもちょくちょくあったけど、そのうち僕のほうに彼氏ができたこともあって、アプリからフェードアウトしたため、その後はわからない。
海外に音楽の勉強しに行くような話もしてたなあ。
夢をつかむために頑張ってた彼の話に感心しながらも、自分の無力さを思い知らされて、なんとなく悔しかったんだよな。